授業2:見つけた音で楽器を作ろう
授業の概要
授業2で、生徒はLiveのSimplerと呼ばれる機能を使います。Simplerには、クラシック、ワンショット、スライスという3種類のモードがあります。こうしたモードでSimplerを使い、見つけた音の明るさや音色を変更/形成して楽器にしていく方法を学びます。 目標は、生徒が選択、編集、操作した音で埋められた演奏可能なドラムラック、つまり見つけた音のドラムキットを作ることです。
学習目的
- 分析と聴解力 ピッチとフィルターの周波数を操作して、音の音調と音色を形成します。
- 技術リテラシー デジタルオーディオ環境におけるファイルの読み込み、編集、制作
- 創造性 さまざまな音がどのようにして各々の音楽的役割を果たしているのか探求する
準備(10~15分)
- 生徒が授業1で録音したオーディオファイルにすぐにアクセスできるようにする
- ガイドを生徒に渡せるようにしてください。
- ファイル“Making Music with Found Sounds”をLiveで開いて、見本として使えるようにしてください。
- 教室の再生機器が分析と聴解力に適していることを確認する
授業(50~90分)
- (1)はじめに:Simplerを“Slice”と“One-Shot”のモードで使用する様子を生徒たちに紹介する(10分)。
- (2)課題の実践:生徒はガイドを見ながら、Simplerに音声録音データを読み込んで編集する(10-15分)
- (3)教師の説明:ドラムラックの説明と検証、質問(5分)
- (4)教師が導く議論と質疑応答-ドラムラックの慣例はどのように実施できるのか?(5~10分)
- (5)課題の実践:サウンドデザインのガイドに沿って、フィルターの周波数とサンプルピッチを操作してサンプルを微調整します(15-25分)
【課題を実践する別の方法】
※授業1で生徒が録音したファイルの代わりに、同梱の見つけた音用のLive Setテンプレートを使用することもできます。
※授業で実演を行う際には、各モードを個別に見せて、生徒に各々のモードの考え方をソフト内で実験してもらうと有益です。
課題の実践: 見つけた音で楽器を作ることについて説明する
この課題では、生徒は付属のガイドに従って、AbletonのSimplerデバイスを使った見つけた音の録音方法を学びます。 サウンドデザインの技術を試みながら、サンプルの音色とピッチを変更し、Simplerデバイスの知識を使って、自分のドラムラックを作成します。
課題の順序
- 録音した音をLiveのSimplerデバイスにインポートする
- ガイド“見つけた音をSimplerで鳴らそう”を使って、Simplerの3つのモードを学ぶ
- ガイド“見つけた音をDrum Rackで鳴らそう”を使って、ドラムラックを構築し、操作する
- ガイド“見つけた音の音色をSimplerで変えてみよう”を使って、サウンドデザインの知識を伸ばし、ドラムラック内の音を調整する
Liveセット“Making Music with Found Sounds”
Liveセット“Making Music with Found Sounds”をLiveで開いて、見本として使えるようにしてください。 このファイルには、77種類の見つけた音(※)が含まれているのほか、Classic、1-Shot、SliceのモードでSimplerを使用する方法を紹介するために事前に作成した楽器と、見つけた音で事前に作成したドラムラックも含まれています。
※Liveのブラウザーで“現在のプロジェクト”を開くと、見つけた音を確認することができます。
【ダウンロード】Liveセット“Making Music with Found Sound”
- Liveのブラウザーで“現在のプロジェクト”を開くと、見つけた音のファイルを確認できます。
- SimplerやDrum Rackを使って、見つけた音を鳴らせるようにした楽器。
- どんな音ができるのかを紹介するパターン例。
- Liveセットの収録物の概要。
見つけた音をSimplerで鳴らそう
このガイドでは、Simplerに音声をインポートする方法を段階ごとに説明します。録音されたさまざまな音声を使用する際に、Simplerのクラシック、ワンショット、スライスモードをどのように使用するか探っています。
【ガイド】見つけた音をSimplerで鳴らそう
見つけた音をDrum Rackで鳴らそう
Simplerのコアとなる一部の機能を理解すると、生徒はDrum Rackを使ってドラムラックを作成することができます。 このガイドでは、Drum Rackとは何か、そしてSimplerデバイスがどのように組み込まれているかを説明します。
Drum Rackのセルに特定の音を割り当てることは必須ではありませんが、音をどうやって配置するか、なぜそのように配置するのか、生徒に考えさせるのに役立ちます。
またこのガイドでは、学生が録音した音の音響的性質と、音楽に対する潜在的な目的を考えるのに役立つ、示唆に富む質問集を提供しています。
「この課題では、生徒は録音したそれぞれの音の特徴を識別し、分類することを求められるため、分析と聴解力のスキルを身につけることができます。」マット・リッジウェイ(Matt Ridgway)
【ガイド】見つけた音をDrum Rackで鳴らそう
見つけた音の音色をSimplerで変えてみよう
ガイド“見つけた音の音色をSimplerで変えてみよう”では、サウンドデザインの領域に学生を導くためのテクニックを紹介しています。 Simplerのフィルターを使用することで、生徒は周波数を調整して音色を形成することができます。
「トランスポーズとSimplerのフィルターの両方を使ってそれぞれの音に磨きをかけることは、音を構成するものがより深く聴こえるようになる最適な方法です。」マット・リッジウェイ(Matt Ridgway)