リズム総まとめ: 5つの見事なサンプル・フリップ
「怠惰な職人は道具のせいにする」と言われますが、もしそうだとしたら、サンプリング技能の真の実力を測るには、そのプロデューサーが寄せ集めのランダムなネタ音源から何を引き出すことができるか試すのも一つの方法かもしれません。 これが、Mass AppealのエキサイティングなシリーズRhythm Rouletteの背後にあるコンセプトで、プロデューサーは目隠しをして3枚のレコードをランダムに選び、その中からのサンプルのみでトラックを制作します。
Rhythm Rouletteは、PushとLiveのとても参考になる使い方を提示してくれました。ここでは、私たちが特に気に入っている5つエピソードを紹介します。 YouTubeで全シリーズをチェックする。
Stro Elliot
Pushは何よりも先に楽器であるわけですが、Stro Elliotのようなパッド捌きは滅多に見られるものではありません。彼が披露しているドラムの組み方やメロディ部分のチョップをこのビデオで見ること、そしてその結果として作られたグルーヴを確認することは、指先で打ち込む作業をしているすべての人にとってインスピレーションとなることでしょう。
DJ Dahi
Madonna、Kendrick Lamar、Vince Staplesなどのプロデュースを手掛けるDJ Dahiは、間違いなく今最も旬なビートメーカーです。 この特別なRhythm Rouletteでは、彼は1つではなく3つのビートを作り上げます。そして、そのすべてで彼の巧妙なPushとLiveのワークフローを発揮しています。 アシッド・ロックからメロウなストリングスまで、Dahiはボーカル・スタブやシンセサイザーなどの華やかな要素を加えながらそれらを見事にまとめ上げていきます。
Brasstracks
ブルックリンのデュオBrasstracksにとって、Liveは伝統的な電子楽器を含む広範なセットアップの一部となっています。彼らが 5th Dimensionの「I Just Wanna Be Your Friend」からのループを、Live上でチョップし、ジャジーなキーとトランペットの演奏で補強していく様はとても刺激的です。これは世代を超えたコラボレーションと考えることもできます。
Rahki
LAの伝説のレコード・ショップAmoebaでは、Rahkiが安売りボックスからランダムに3枚のレコードを抜き出したところ、2枚のクラシックのレコードと割と最近のインダストリアル・テクノという結果になり、それが彼に 「悟りのヴァイヴス」をもたらしました。 Rahkiが最初のビートで甘いストリングスをフリップさせ、彼独自のシロップのようなダウンテンポのビートトラックに仕上げていく過程に特に注目してみて下さい。
Nick Hook
最後に、私たちの古い友人であり究極のプロデューサーの中のプロデューサーである、Nick Hookの近況を紹介する必要があるでしょう。 これまでも作業工程を公開することをためらうことのなかったHookが、今回もどのようにレコードから特定のパート、ドラムやシンセなどを探し出し、LiveとPushに取り込んでインストゥルメントを作り上げるかを実演してくれています。
以上が私たちのお気に入りの5回のRhythm Rouletteでした! Mass AppealのYouTubeチャンネルをフォローして、刺激的なビート作りに今後も注目しましょう。
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