Live 12.2が登場:新規トラックへのバウンス、新デバイスとアップデート、さらに多くの機能を追加

Ableton Live 12.2のパブリックベータ版が公開されました。Live 12ユーザーは無料で利用できる今回のアップデートでは、制作のワークフローを加速させる新機能を導入し、Live 12のすべてのエディションに新デバイスとアップデートを追加。また、Push向けの新機能や、MoveとNote向けの新デバイスも登場します。
新規トラックにバウンス
MIDIトラックやオーディオトラックのクリップや時間範囲を、すべてのプロセッシングを含めて新しいオーディオトラックへ簡単にバウンスできるようになりました。また、「トラックをオーディオに変換(Bounce Track in Place)」を使用すれば、トラック全体をワンクリックでオーディオに変換できます。
新デバイスとアップデートを探る
Auto Filterは、Liveの初期バージョンから搭載されているコア・オーディオエフェクトですが、Live 12.2では新たな進化を遂げました。Vowel、DJ、Combといった新しいフィルタータイプでサウンドデザインを広げ、刷新されたモジュレーションセクションやミキシングコントロール、リアルタイムのビジュアライゼーションにより、より精密なサウンドシェイピングが可能になりました。さらに、Auto Filterは今回初めてMoveとNoteにも搭載されます。
Expressive Chordsは、Live 12 Intro、Standard、Suiteで利用可能なMPE対応のMax for Liveデバイス。1つのキーやパッドを押すだけで、直感的にコードや進行を演奏できます。従来のキーやスケールにとらわれることなく、耳に心地よい響きを探求し、MIDIおよびMPEコントロールでより表現力豊かな演奏が可能になります。
Roar(Live 12 Suiteに搭載)は、強力なサチュレーションとモジュレーションを可能にするデバイス。Live 12.2では、新たにDelayルーティングモード、Dispersionフィルタータイプ、外部オーディオ & MIDIサイドチェーン機能を追加。Noteモードではフィードバックのピッチを自由にコントロールできます。
Meldには、新たにChordオシレーターが追加され、1つのMIDIノートから4つのソートゥース波で和音を演奏可能に。コードシェイプやインバージョンを調整・モジュレートし、Meldのスケール認識機能を活用することで、すべてを調和のとれたキー内に保つことができます。また、新たにScrambler LFOエフェクトも搭載。
さらに、Spectral ResonatorとResonatorsがLive 12のスケール認識およびチューニングシステムに対応しました。
検索・タグ・ブラウズをよりスムーズに
Liveのブラウザーが刷新され、コンテンツの検索や整理がよりスムーズになりました。新たに搭載されたQuick Tagsパネルを使用すると、タグの表示・編集・割り当てをブラウザー内で直接操作可能に。フィルタービューも簡素化され、隠れた機能がより直感的に利用できるようになりました。
サイドバー内のラベルやユーザーフォルダーの見た目を、さまざまなアイコンでカスタマイズ可能に。さらに、ブラウザー内で複数のメタデータ列を同時に表示できるようになりました。
詳細については、Live 12.2ベータ版リリースノートをご確認ください(英語のみ)。
Push向けの新機能

Live 12.2では、Pushに新たなクリエイティブ機能が追加されました。
Expressive 16 Pitches: Drum Rackのサンプルをメロディックに演奏できる新機能。PushのMPE対応パッドを活用し、より細かな表現が可能に。
フォローアクション: クリップやシーンのシーケンスを柔軟にコントロールでき、楽曲の構成やパフォーマンスの自由度が向上。
Groove Pool & チューニングシステム: 楽曲のタイミングやフィール、トーナリティをPush上で調整可能に。
新規トラックにバウンス: Push上から直接オーディオに変換できる機能を追加。
外部オーディオエフェクト: Pushセット内で外部ハードウェアのオーディオエフェクトを自由に適用可能に。
加えて、Expressive ChordsやAuto Filter、Meld、RoarのアップデートもPushで利用可能になりました。
Pushの各バージョン向けの詳細なアップデート情報は、Live 12ベータ版のリリースノートをご確認ください(英語のみ)。
Live 12のライセンスをお持ちの方は、Abletonベータプログラムに登録することで、新機能を今すぐ試すことができます。
注: リリースノートおよびAbletonベータプログラムは英語のみで提供されています。