Katie Gately:身近なモノで個性豊かなサンプリングを
「手を加えない素の美しさもいいけど、人生ってそんなに単純じゃない」とKatie Gatelyが語ったのは、彼女のトラックを構築する個々のサウンドについて話をしていたときだ。これは彼女が作品に持ち込む深い意識と細やかな処理にあてはまる発言だ。ロサンゼルス拠点の若手アーティストである彼女は幾重にも手を加えたフィールドレコーディングや声をもとに、ビート、ボーカル、電子音のテクスチャーを混ぜ合わせた強力な作品を生み出している。
彼女の細やかなアレンジを施した躍動的な音楽は「喜び、悲しみ、怒り、狂気とか、庭園みたいに様々な感情がある」と彼女が形容する以上のものを想起させ、この数年間で数々の称賛を獲得してきた。新たに獲得したファンの中には、アイスランドのスーパースターBjörkが含まれている。Björkはアルバム『Vulnicura』の収録曲のリミックスをGatelyに依頼している。そのリミックスでGatelyはBjörkのボーカル以外の音をすべて取り除き、フクロウ、クジャク、ハイエナ、スズメの鳴き声の音程を変化させて作ったハーモニーのレイヤーと入れ替えた。このアプローチは、大胆でありながら確固たる意図を持つ彼女の姿勢を見事に要約している。Abletonの最新アーティストビデオの主役に彼女を選んだ理由もまさにここにある。
日常のモノから録った音で作成した独自のInstrument Rackから、メロディラインの各音を切り刻んで変化させるテクニックまで、Katie Gatelyの音楽制作の中心にあるのは多重のサウンドプロセシングだ。以下のビデオで、Gatelyは日常音を制作に使える独自の素材へと変化させる方法を一部披露している。
Gatelyの自宅で録音したサウンドを使ったInstrument Rack「Kately's Haunted House」が無料でダウンロードできます。Boiler(ボイラー)、Oven(オーブン)、Scanner(スキャナー)、Wool Wire(金たわし)と名付けられた4つの異なるチェーンで構成され、各チェーンに個別のエフェクトと、全体に複数のパラレルエフェクトを使用。このInstrument RackについてのGatelyのコメントは次のとおり。「私はエフェクトを多用するタイプだから、いろいろ面白い音が鳴るようにたくさんの種類のエフェクトを使って実験したかった。ぐちゃぐちゃにならない程度に、各チェーンが異なる動きになるようにしている。みんなには今の設定を変更して他の音を試したり、その音を整えたり、おかしくしたり、スタイリッシュにしたり、という感じで独自に使ってみて欲しい。みんなにも自宅の音を録ってみたいと思ってもらえたら嬉しいな。自分の住んでいる家にどんな素敵な音が潜んでいるのか探してみて!」
Katie Gatelyの作成したInstrument Rackのセットを無料でダウンロードする
注:このLive Setは一部のLiveバージョンでは保存できない場合があります
Katie Gatelyの最新情報は彼女のウェブサイト、Soundcloud、Twitterをチェック!
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