Loop 2018:追加プログラムの詳細発表
11月にロサンゼルスで開催されるLoopに向けてプログラムが決まってきている。チケット登録(英語)の締め切りが8月10日に迫るなか、出演アーティストとコンテンツの最新情報をいくつか紹介しよう。
まずは、ダブの重鎮Scientist。革新的なスタジオエンジニアが長年の経験と自作のサウンドシステムを引っさげ、Loopにやってくる。King Tubbyの弟子である彼には、ライブパフォーマンスやトラックの解体術のほか、スタジオでダブミックスの芸術を披露してもらうことになっている。もうひとりのプロデューサー兼エンジニアとして、Ebonie Smithの出演も決定している。伝説的レーベルのAtlantic RecordsでThe RootsやLauryn Hillといったアーティストを手掛けてきた彼女の見識が、スタジオセッションで明かされる予定だ。
トークとパネルディスカッションでは、多大な影響を与えた音楽史書『Energy Flash』の著者/ジャーナリストとして名高いSimon Reynoldsが、音楽史を検証しながら、これから起こりうる未来を占う。さらに、アルゼンチン・フォークトロニカのイノベーターであるJuana Molinaには、自身の音楽を形成したレコードを壇上で振り返りながら、その思い出を語ってもらうことになっている。
ライブパフォーマンスには、メキシコの2人組Sotomayorが登場する。ふたりは、アフロビートやクンビアなどのラテンアメリカ系サウンドのリズムを、ジュークやレゲトンといったエレクトロニックスタイルに融合させるダンスミュージック・コンビだ。フィンガードラムで話題を呼んでいる韓国のSowallも、即興演奏のコラボレーションに参加する予定だ。
ワークショップ/専門クラス
さらなる学びの場として、アーティストの近くで細かな作業を目にすることができるプログラムも用意。音響彫刻家のRichard Devineが開く専門クラスや、膨大なオーディオ知識を持つDustin Raglandによる独創的な音声処理のワークショップなどを予定している。
南アフリカの有望プロデューサーEsa Williamsによるサンプリング/ポリリズム講座、シンガー兼マルチ奏者Patrice Rushenの作曲/制作レッスン、孤高の即興演奏家Lucky Dragonsとの実践制作など、さまざまなテーマでスタジオセッションも行われる。さらに、インタラクティブなやり取りが可能なMaker Zoneでは、技術師Kelly Snookと作曲家Margaret Schedelと一緒にデータ情報を音声で表現する実験へ参加できる。
Loop 2018の詳細やプログラムの追加情報は、数週間以内に発表される予定となっている。最新情報の確認はこちら(英語)から。
これまでのLoop
トーク、プレゼンテーション、パフォーマンスなど、これまでに開催してきたLoopの模様はAbletonのウェブサイトで見ることができる。2017年の開催では、イタリアの作曲家であるCaterina Barbieriの陶酔的なモジュラーシンセ・パフォーマンスや、受賞歴を持つマスタリングエンジニアのMandy Parnellとの対談のほか、複数のアーティストが声を即興で加工していく「I Speak Music」などが見どころとなった。
※こちらのリンクはすべて英語サイトとなっています。